MY PROSPECT No.2 - Wander Franco(Tampa Bay Rays)
こんにちは。
今回は今MLBで一番注目されているプロスペクトといっても過言でないこの選手について紹介していきたいと思います。
まずはコレクションから。
2020 Topps Heritage Minor League
Wander Franco
Heritageシリーズは昔のデザインを採用しており、今のシリーズにはないデザインのカッコ良さが魅力です。個人的には、Heritage×Chromeになるとたまりません。
Wander Franco
打席でのコンタクトの高さに加え、パワー・スピードの両方を兼ね備えたマイナー屈指の5ツール・スイッチヒッター。2017年のオフに海外FAでタンパベイ・レイズに加入。MLBプロスペクトランキングでは2021年まで3年連続で全体一位に位置している。昨年のコロナの影響もあり、シングルAより上でのプレー経験はないが、早くも今シーズン中のメジャー昇格を望む声も大きい。
突出したコンタクト力と両立するパワー
彼の一番の特長はコンタクト能力の高さだと言われています。
以下のマイナーでの成績を見ると、三振数は667打席中54と少なく(.081)、一方の四球数は83と三振数を大きく上回っています。昨年のMLB全体での三振率(三振数/打席数)が.264であることを考えるとこの数字の凄さが実感できるでしょう。
また、2019年の空振り率はわずか4.3%と、試合で空振りする姿を見られたらラッキーなレベルで選球眼の良い選手です。(参考までにマイナー最終年のマイク・トラウトの空振り率は18.6%。メジャー全体でも、一年を通して空振り率が5%を下回る選手は数人しかいません。)
ここまでで彼のコンタクト能力の高さは確認できたと思いますが、彼の凄さはここから先にあります。高いコンタクト能力を持ちながらMLBのトップクラスのパワーをも兼ね備えている点です。
以下、縦軸に空振り率、横軸にISO(=長打率−打率、打者がどれだけ長打を打つかを測る指標)をとったグラフです。右下に位置するほど選球眼とパワーに優れ、上に行くほど選球眼が劣り、左に行くほどパワーが下がることになります。
これを見ると、フランコがいかに飛び抜けた存在であるかを知ることができます。ちなみにフランコのやや右上に位置するのはMLBのスターへと成長しつつあるTatis jr.です。
(参照:
語学を学びながらのマイナー生活
海外出身の若手選手が避けて通れないのが、言葉の壁です。
ドミニカ共和国出身のフランコも野球をする傍ら、組織内の語学教室で英語を学ぶ生活を繰り返しています。意外にも、二十歳になったばかりのフランコにはすでに子供がいるようで、彼は野球をする目的について、"It's a big responsibility. I've got to hit. The kid needs a lot of milk."(「大きな責任を感じているよ。試合で打ち続ける必要がある。子供たちはミルクが必要だからね。」)と語っています。妻と子供のためにお金を稼ぐということが野球で結果を出す大きな原動力になっているのだと思います。末恐ろしい二十歳ですネ。
Spring Trainingでの特大HR
フランコは今年のSpring Trainingに召集され、ボチボチ試合にも出場しています。ここまでの成績は以下の通りです(3/11現在)。
まだ打席数が少なく、成績は参考程度になってしまいますが、申し分ない結果を残しています。ただ、三振がすでに2つ、四球が無いことはコンタクト力の高さを評価されてきただけに気になってしまいます…。これから伸びてくるとは思いますが。
そんなフランコは先日のパイレーツ戦で特大の一発を放ちました。非常に滑らかなスイングで、インコースの球をものの見事に捌く姿を見ると、今シーズンのデビュー即覚醒を期待せずにはいられません。
Your No. 1 overall prospect, Wander Franco, in action. 😱 pic.twitter.com/Kqd5OvmE0o
— MLB (@MLB) 2021年3月3日
チーム内での起用方法
フランコの本職はSSですが、現在レイズのSSは若いアダメズが張っており、アダメズの今後の活躍次第では2B/3Bでの出場も考えられます。
また、アダメズの他にもレイズの内野陣は若手の有望株が多く、26歳のロウをはじめ、ユーティリティープレイヤーへの成長が期待されるブルハン等、各々の活躍次第でポジションが大きく変動していく可能性があります。
投手陣にもグラスノーやパティーノ、マッケイなどのプロスペクトが揃っていることから、彼らが順調に成長すれば昨年成しなかったワールドシリーズ制覇の実現も夢では無いでしょう。がんばれフランコ!がんばれレイズ!(by STLファン)